特別養護老人ホームに入所するための要件について

f:id:naga-0713-yasu:20180619092626p:plain

介護保険施設の中でも特別養護老人ホームは人気が高く、

待機者が非常の多いのが特徴です。

その理由として比較的利用料金が安いこと、

最期まで介護をしてくれること、主にこの二つがあるからです。

 

要件① 要介護認定を受けた要介護度1~5

 

入所で一番の要件は、介護保険認定を受けているという方です。

(受けていなくても見込みとして希望することはできる)そのなかで、

実際に利用できるのは要介護1~5の方になります。

これは、特別養護老人ホームに限ったことではなく、

介護保険施設なら全て同じです。

 

f:id:naga-0713-yasu:20180619092653p:plain

 

よって、老人保健施設や療養型の病院も同じです。

介護予防である要支援1~2の人の入所はできません。

但し、特別養護老人ホームに併設されてある

ショートステイは要支援でも入所は可能です。

 

要件② 原則として要介護3以上

 

平成27年度より、介護保険制度に一部が改定され、

新規に入所する場合は原則要介護3以上という条件が加えられました。

いくら待機順位が高くても要介護3以下の時点で、

入所はできないのです。

 

仮に要介護3以上に入所したのであれば、

要介護1以下にまでなるのは大丈夫ということです。

現実にはよほどのことがない限り、

大幅に身体状況が改善されて、要介護度も下がることはないしょう。

 

原則要介護3以上というように付け加えられると、

更に入所が厳しくなったように感じますが、

現状に制度を合わせただけであって、

元々、要介護4や5の人が多く入所していたのです。

 

それだけ、いくら希望しても軽度である

要介護1や2の人は入れなかったのです。

 

では、原則とう言葉が気になると思います。

国は原則という言葉を残しておいた方が

柔軟に対応しやすかったのだと思います。

 

要介護3以上と完全に限定してしまうと、

身体的な環境的な状況が数値(要介護度)だけで

判断されてしまいます。現状は日々変化しますので、

ある程度本人や家族の話を聞いて、

状況から配意慮して入所できるようにしています。

 

f:id:naga-0713-yasu:20180619092733p:plain

 

実際には、申し込んだ施設の判断になりますが、

自治体によれば施設から照会をすることにより、

より詳細な状況を教えてもらうようになっています。

その情報を元に施設側は、

必要だと判断した場合は要介護1、2でも

入所を認めることができるのです。

 

このような入所を希望さえる場合は、

直接希望する施設に問い合わせましょう。

また、お住まいの自治体でも相談に乗ってくれます。

 

要件③ 医療的な対応が必要なないこと

 

制度的な決まりではありませんが、

現状からご説明すると是非理解しておいてもらいたことがあります。

生活の場である特別養護老人ホームでの生活が

適切ではないと判断された場合は、

施設から入所を拒まれることもあります。

 

具体的には、医療依存度の高い人と重度の認知症です。

医療依存度が高ければ、医療に力をおいていない

特別養護老人ホームでは対応ができないということなのです。

例えば、口からの食事ではなく胃や鼻、

食道にチューブをいれてそこから直接栄養を流し込む方法や、

感染すると危険性の高い病気に罹患した人は難しいでしょう。

 

認知症に関しては、他の利用者に迷惑行為があるような場合は、

施設での生活は難しいのです。

 

精神科の受診を勧められたり、入院も視野に入れるようになると思います。

また、リハビリとしての機能は回復を目的としておりません。

そのため、退院間もない入所は本人の身体に合わない場合も考えられます。